黒猫日記69

にゃ。朔太郎にゃ。
雪が降ってるにゃ!どーりで寒いと思ったにゃ。
今日は珍しいことに家族全員がおうちにいるにゃ。雪が降っていてお外に出かける気分になれないとかで、みんなでおこたに入ってテレビを見たり、パソコンしたり、ゲームをしたりでごろごろ。
僕は暇つぶしに猫じゃらしで遊んでもらえるし、撫でてもらえるし、ちょーご機嫌。
いつもなにかと忙しい人たちだから、こんなにまとめて遊んでもらったのは久しぶりにゃ。
そういえば僕のお気に入りの猫じゃらし、白尻尾ぽは、この間新しいのを買ってきてもらったんにゃけど、その日のうちに壊してしまったんにゃ。ぐすん。
にゃから、ねずさんで遊ばせてもらったんにゃよ。
ジャンプして空中回転。反復横飛びにピルエット。
でも、にゃんだかこの頃、すぐに息が切れるんにゃ。
ご主人が夕べ計ってくれた僕の体重は五キロ二百。ふにゃ~。また太ったかにゃあ。
「太りすぎて、動きが鈍いなあ。」ってご主人は笑っているし。
お父さんは「ジャンプするとどすんていうぞ。」だって。
ふにゃあ。そんなことを言って、原因はお父さんにゃんだよ。
僕は朝晩、お母さんから猫カリカリを一袋ずつもらっているんにゃ。
でも、お父さんの晩酌が始まると、その匂いに釣られて僕はお父さんの傍へ。
そうするとお父さんは喜んで、美味しいおつまみを分けてくれるんにゃ。そのせいで僕は食べ過ぎて太る一方…。
この分だと本当に「猫だるま」になりかねない、ってお母さんは危機感を抱いてお父さんに「猫ダイエット令」を発動したんにゃ。
でも、僕を相手に晩酌するのが大好きなお父さんは、僕におつまみをあげるのを止められない…。
そうなるとお母さんが黙っていにゃい。「さくにゃあを早死にさせる気なの?!」ってお父さんを責めるんにゃ。
困ったお父さんはおつまみのお皿と睨めっこ。出た結論は「もやし」。
そうにゃの。お父さんは僕にもやしを食べさせることにしたのにゃ。

まず、野菜炒めの中のもやし。それから煮浸しの中のもやし。
「野菜ならカロリーも低いからいいだろ?」って言うのがお父さんの言い分にゃ。
お母さんもお父さんの楽しみを奪うのは忍びない、と思ったのか、取り敢えずは黙認。
僕はお父さんがくれるもやしをはぐはぐ。
これを食べていればお父さんもご機嫌、お母さんもにこにこ、僕は太らない。八方丸く収まる…。筈にゃんだけど、やっぱり僕は無理!
僕は猫。猫は肉食にゃ!お肉とお魚が好物にゃ!もやし三昧は無理がありすぎにゃ。
にゃあ。たぶん、今晩ももやし、にゃんだろうにゃあ。いい加減、飽きちゃったし…。でも、お父さんとお母さん、それからご主人も…。
にゃあ。僕はどうしたらいいんにゃ?悩み多き年頃の僕にゃ…。

黒猫日記68

みぃ~。朔太郎にゃ。
ご主人を怒らせちゃったよ~。
にゃにをやらかしたのかって?
ふにゃあ。あのね、朝寝坊しているご主人のお腹をジャンプ台にして出窓に飛び乗ったの。
ご主人たら踏み潰された蛙みたいに「ぐえっ!」にゃって。
そりゃあ、ご主人も驚いたろうけど、僕だってその声にびっくりしたにゃ。
出窓の上で固まっていたら、ゾンビみたいにぬうっと立ち上がったご主人。思わず首筋の毛が逆立ったにゃ。
そして次の瞬間。「さくにゃあ…。」
ふにゃー!ご主人の目が据わってる!
思いっきりぎゅっと目を閉じた僕。だけど、ご主人は僕を抱き上げると自分のお布団に押し込んで自分もころん。そしてすやすや。
僕はそのまま固まっていたにゃ。とてもこのままですむとは思えなかったにゃ。
でも、眠気の勝ったご主人は取り敢えず睡魔に身を委ね、僕は熟睡したご主人の手から逃れて自由の身。
そしてこそこそ隠れ場所を探している現在にゃ。
あの熟睡から覚めた後が恐い…。
睡眠を邪魔されるのと、食べ物を横取りされるのが何よりイヤなご主人にゃ。
仕返しがきっとあるに違いにゃい…。
戦々恐々。見つからないことを祈りながらお父さんのタンスの引き出しに隠れる僕にゃのです。

黒猫日記67

みゃあお。朔太郎にゃ。
おうちの沈丁花のお花が咲いたよ。すんごくいい匂い。思わずくんくんしちゃたにゃ。といっても、玄関の中からにゃんだけど。
寒くておこたの中で縮こまっていたら、お母さんに掘り出されたにゃ。
ずうっと冬はれおん猫がお膝に乗っていたものだから、お膝の上に猫がいないと寂しいし寒いんにゃって。
そんなことをいわれても、僕はお母さんに抱っこされるのが大嫌いにゃんだ。
ご主人の抱っこは大好きでお父さんでもイヤじゃにゃいんにゃ。だけど、お母さんはダメ。
ぎゅうってするのはお母さんもご主人も一緒で、好きじゃないにゃ。でも、ご主人は許せるのにお母さんはイヤ。
なんで?って聞かれても僕だって分からないにゃ。お母さんがしつこいからかしらん?
にゃんだか総じてお母さんに構われるのが僕は嫌いみたい。ご主人とお母さんとでは待遇が違うのは仕方ないにゃ。猫にも好き嫌いがあって当然だと思うにゃ。
にゃけど、特別にお母さんには一緒にお布団で寝てあげているんにゃ。寒い明け方だけにゃんだけどね。
自由を束縛されるのが嫌いな僕にゃ。お母さんにはそれで勘弁して欲しいのにゃ。

黒猫日記66

ふみぃ。朔太郎にゃ。
暖かいかと思うと寒くて、変な季節にゃね。
この時期毎年やってくる確定申告とやら言う恐いものをやっとかたずけて、お母さんもご主人も一安心。「これでやっと春を迎えられる。」にゃって。
お母さんが言うにはご主人は毎年この時期、物凄くナーバスになるんにゃって。そりゃああんだけの数字と睨めっこしていたら精神に異常をきたすのも解るような気がするにゃ。
ほんと、人間って色々と大変にゃね。
猫の僕は、というと、にゃんだかそわそわ。むずむず。
お母さんは「あら、さくにゃあもお年頃?彼女を探しに行きたい?」にゃって。
どうやら猫族には恋の季節にゃんだって。僕には初めての経験〓
でも内弁慶の僕。玄関から一歩しか出られにゃい…。
そうなの。ご主人が開けはなってくれる玄関のドア。
だけどそこから頭だけ出して躊躇。
一段下の段々のところまでしか行けにゃいの。
情けにゃい、っていわにゃいで。ご主人に抱っこされたままでも、お外は恐怖の固まりとしか思えにゃいんだ。
捨てられて、お外で暮らしていた時、いっぱい恐い思いをしたから…。
僕は好奇心が旺盛な方にゃけど、結構用心深い性格にゃんだ。
そう言うとご主人は笑うんにゃけど、お外の危険から守ってくれるのはご主人にゃから、許してあげるにゃ。
でも僕だって男にゃ。いつまでも守られてばかりじゃいないにゃ。
大きくなって大事なものは自分で守る。
にゃから、黒豹さんみたく大きく強くなるんにゃ。そして人間に化けられる化け猫さんになる!
夢は大きい方がいいって言うからね!にゃは!

黒猫日記65

にゃ!朔太郎にゃ。
にゃんだかここのおうちは、一家揃ってアニメ好きみたいにゃんだ。
毎日CSでいろんなアニメを次から次へと見続けているんにゃよ。
明け方でオンタイムで見るのが辛い番組にゃんかしっかり録画しているし。
まあ、ご主人がアニメオタクにゃのは自他共に認める事実にゃんだけど、それに輪をかけているとしか思えにゃいのがお父さんにゃんだ。
「絶対オタクで引きこもりだ。」ってご主人が断言しているにゃ。
お休みの日は一歩もおうちから出ないで、たまったアニメを見ている姿は僕の目から見てもオタク…。
でも、その事実を本人は認めようとしないから厄介にゃんだって。解る気がするにゃあ…。
そんな一家のお気に入りのアニメの一つが「夏目友人帳」にゃんだ。
その中に出てくる「にゃんこ先生」が僕に似ているってお母さんとご主人に大ウケにゃんだ。
「ほら、丸くって、縦より横がデカいとこ、そっくりよね!」って笑いこけているんにゃ。
え~!僕ってあんなに不細工にゃのぉ?
僕の無言の問いかけを察知したお母さん曰く「さくにゃあは、立派な不細工猫だよ。」
にゃー!嘘にゃ!きらきらお目々が可愛い、って言ってた癖に!
そう抗議すると、「そこまで丸くなると、ね…。」
にゃー!そこでため息にゃんてつくか?!
「やーい!不細工。ポン太。猫ダルマ。」ってご主人ははやし立てるし。
そ。その悪口、全部アニメの受け売り。よーするにそれだけ僕が「にゃんこ先生」に似ているって言いたいんにゃね…。
どーせ僕は丸いですよ…。ふん。五キロ超えたし。
でも言いたいにゃ。僕は不細工じゃにゃい!断じて!

黒猫日記64

にゃあお。朔太郎にゃ。
ご主人ったら自分のことは棚に上げて僕のこと、「デブ猫」にゃって。
ヒドいと思わにゃい?
僕の体重より、自分の体重を気にしたら?にゃんて言いたくなっちゃう。でも、僕は言わないんにゃ。にゃってご主人は十分に体重を気にしているから。
「女の子に体重の事なんて言うものじゃないわよ。」って、こっそりお母さんが教えてくれたにゃ。意外と傷つくんにゃって。
にゃったら僕にだって体重の悪口なんか言っちゃいけにゃいと思うんにゃけど、ね。ま、いいか。
「年頃の女の子はデリケートなのよ」って、お母さんは言ってるけど、年頃の男猫の気持ちは誰が解ってくれるのかにゃあ?
僕がそんなことを思っていたら、「さくにゃあはまだ年頃と言うよりは反抗期だよね。」ってお母さんに突っ込まれたにゃ。
う…。お母さんには僕はまだまだお子ちゃまに見えているんにゃね。僕だってもうじき一歳になるんにゃよ。猫世界では結婚できる年にゃよ。いつまでも子供扱いは止めて欲しいにゃあ。
そんな思いが顔に出たのか、お母さんたら僕の頭を撫でながら「はいはい。」にゃって。
にやー!いいもん。僕は立派な化け猫になって、ご主人をお嫁に貰ってやるんにゃ!今に見ていろにゃ。僕は本気にゃ!その時になって驚いたって、知らにゃいからね!

黒猫日記63

みぃ。朔太郎にゃ。
雪にゃ!雪にゃ!
このところ暖かかったのに、にゃんで急にあんな物がお空から降ってくるんにゃ?
お陰でご主人のテンションまでおかしくなって、僕の雪中シャメを撮ろうにゃんて企てたんにゃよ。
まったく、いー迷惑にゃ。
寒いのも濡れるのも大嫌いな僕にゃのに、雪の積もった道路の上に佇まされたらたまったもんにゃない!
玄関から抱っこされてお外に出されようとした途端に、にゃから僕はものすごく抵抗したにゃ。
ドアの近くに行っただけでごっつー寒いし、イヤにるんるんしているご主人は不気味…。
そしたら案の定、ぼたぼた雪の降る中に連れ出された僕…。

え?同情してくれるの?嬉しいにゃあ。でも、ご主人だって冷血じゃあにゃい。ちゃんと一枚だけシャメを撮ったらすぐに、抱っこしておうちに入ってくれたにゃ。
そしてぶるぶる震える僕をぎゅうして暖めてくれたにゃ。
にゃん。それだけで幸せになれる僕もどうかと思うけど、寒い分だけ温もりが心地よい…。
にゃあ。まあ、プラスマイナスゼロって事で、よしとしますかにゃあ。にゃん、にゃん。

黒猫日記62

みゃあ。朔太郎にゃ。
うちのご主人は、お風呂上がりに体重計に乗っかって一喜一憂しているにゃ。
それを日課にしているのに別に文句はないんにゃけど、夕べは何を思ったのか、僕を呼んで抱っこして体重計に一緒に乗っかったのにゃ。どうやら僕の体重を調べたかったらしいにゃ。
結果、五キロ。
「…やっぱり、おでぶ猫だったのね…。」
それがご主人の率直な感想にゃ。
「重たいなあ、とは思っていたけど、お米と同じだとは思いたくなかった…。」にゃって。
放って置いて欲しいにゃ。余計なお世話にゃ。
ご主人のため息に僕は反論したんにゃ。
僕はまだ育ち盛りにゃし、大きくなりたいと思うのは男の本能にゃんだ。
大きく強くなってテリトリーや女の子を守るんにゃ。
ふん。僕だって色々考えるお年頃にゃんだよ。
大きく、強く、賢くなって、ご主人を独り占め…あわわ、否、よその男から守りたい、とか思うんにゃよ。男にゃもん。
出来ることなら黒豹さんになって、ご主人を背中に乗っけてみたいにゃあ。にゃんてね。
あ、違う、違う。僕はちゃんと化け猫になって、ご主人をお嫁さんに貰うつもりにゃんだからね。え?年の差?多少の年の差にゃんて、僕は気にしにゃい。猫の僕ならあっと言う間に追いつくから。
ね、ご主人。僕の体重にゃんか気にしている場合じゃにゃいでしょ?
さあ、がんばってもっと大きくなるにゃあ!

黒猫日記61

ふみぃ~。朔太郎にゃ。
にゃんだかうちのご主人には昔からとある願望があったそうにゃ。
先輩猫のれおん君にもお願いしたんにゃけど、無理だったんにゃって。
それはね、一緒にお風呂に入ることにゃんだ。
猫用の小さいタオルを頭に乗っけて、風呂桶の縁に手ってを乗せて、「良い湯だにゃあ。」
そりゃあ、野生の虎さんでも水浴びするから、猫によってはお風呂好きもいるにゃよ。
でも僕にそれを求めるにゃあか?
僕は、お風呂を覗きに行くのは大好きにゃ。ご主人が何をしているのかとっても気になるからにゃ。
それは、トイレを覗きに行くのと同じにゃ。
でもお風呂は、入りたい訳じゃあないにゃ。
れおん猫もお風呂を覗きに行っては、風呂桶のお湯を舐めていたんにゃって。
僕はお湯には興味はないんにゃ。ただ、ご主人といつも一緒にいたいだけにゃ。
だけどご主人は、猫と一緒にお風呂に浸かりたいものだから、僕のことを拿捕してとうとうこの間、無理矢理風呂桶に引っ張り込んだにゃ。
さすがの僕も必死の抵抗を試みたにゃよ。水に濡れるのは大嫌いにゃ。
ご主人も抵抗する僕の爪の怖さはよく知っているから、尻尾とお尻を濡らしただけで解放してくれたにゃ。
「今回はこれで勘弁しとく。次回また覗きに来たら、絶対一緒にお風呂に入って貰うからね!」
這々の体で逃げ出す僕の後をご主人の声が追いかけてきたにゃ。
にゃー!お風呂は好きじゃにゃい!でもご主人とは一緒にいたい!独り占めしたい!
にゃー!僕はどうしたらいいんにゃ?!

黒猫日記60

にゃん。朔太郎にゃ。
うちのお母さんは今、かなり視力が落ちてしまっているんにゃ。
にゃからほとんど真っ黒な僕は、保護色になっちゃって、足元にいるといつもつまづくんにゃよ。僕はつまづかせる気はにゃいんにゃけどね。
そんなお母さんでも以前は大の編み物好きで、暇さえあれば編み針を動かしていたんにゃって。今となっては一日中ぼうっとしているしか能がないように見えるんにゃけどね。
そんな履歴があるものにゃから、このところ変な物を作るのにはまっていて僕は困っているんにゃ。
まず手始めに、ご主人の携帯に付けられたぬいぐるみに毛糸でフード付きケープを作って着せたにゃ。
昔取った杵柄、っていうのかにゃあ。手が覚えているものか、編み目がよく見えていない癖に模様編みまでこなして、一見可愛らしいのを作っちゃったんにゃ。
それに味をしめちゃって、お向かいのもこちゃんのケープまで作り出しちゃったにゃ。
そこまではいいんにゃ。困るのは、寸法も、モデルも僕にゃってこと。
なにかっつーと僕を捕まえて、あのこの寸法がどーの、この模様が可愛いんじゃないか、とか、いちいち僕に着せてみて判断するんにゃよ。
まったく、その度にリボンを巻かれたり、ひらひらをくっつけられたりする僕の身にもなって欲しいにゃ。
自由を奪われた上に恥ずかしい…。
僕はこれでも男にゃ。去年のうちに去勢されてタマはなくなっちゃったけど、気持ちは男前にゃ。ふりふりやレースやリボンは勘弁して欲しい…。
そんなことを考えてはいけない、何て事はにゃいよねえ?
(ははは。ごめんよ。別にそんなつもりじゃあないんだよ。だけど余りに可愛いものだから。結構、ふりふりのケープも似合っていたよ~。by飼い主)