黒猫日記61

ふみぃ~。朔太郎にゃ。
にゃんだかうちのご主人には昔からとある願望があったそうにゃ。
先輩猫のれおん君にもお願いしたんにゃけど、無理だったんにゃって。
それはね、一緒にお風呂に入ることにゃんだ。
猫用の小さいタオルを頭に乗っけて、風呂桶の縁に手ってを乗せて、「良い湯だにゃあ。」
そりゃあ、野生の虎さんでも水浴びするから、猫によってはお風呂好きもいるにゃよ。
でも僕にそれを求めるにゃあか?
僕は、お風呂を覗きに行くのは大好きにゃ。ご主人が何をしているのかとっても気になるからにゃ。
それは、トイレを覗きに行くのと同じにゃ。
でもお風呂は、入りたい訳じゃあないにゃ。
れおん猫もお風呂を覗きに行っては、風呂桶のお湯を舐めていたんにゃって。
僕はお湯には興味はないんにゃ。ただ、ご主人といつも一緒にいたいだけにゃ。
だけどご主人は、猫と一緒にお風呂に浸かりたいものだから、僕のことを拿捕してとうとうこの間、無理矢理風呂桶に引っ張り込んだにゃ。
さすがの僕も必死の抵抗を試みたにゃよ。水に濡れるのは大嫌いにゃ。
ご主人も抵抗する僕の爪の怖さはよく知っているから、尻尾とお尻を濡らしただけで解放してくれたにゃ。
「今回はこれで勘弁しとく。次回また覗きに来たら、絶対一緒にお風呂に入って貰うからね!」
這々の体で逃げ出す僕の後をご主人の声が追いかけてきたにゃ。
にゃー!お風呂は好きじゃにゃい!でもご主人とは一緒にいたい!独り占めしたい!
にゃー!僕はどうしたらいいんにゃ?!