にゃっ。朔太郎にゃ。
毎日毎晩、僕は姫猫に付き合わされてくたくたにゃ。
相手は遊び盛りのお転婆にゃ。
ちょっとしたことでじゃれてくる。
今一番気に入っているのは僕の尻尾。
何の気なしに動かしていると飛びかかってくるんにゃ。
尻尾に噛みつかれるとさすがの僕も黙っていられず、ついつい誘いに乗った形でプロレスごっこに陥っちゃうんだ。
一旦火がつくと、姫猫のお遊びはとまらにゃい。
僕の体力が尽きるまで、許してくれないんにゃ。
おかげで僕は睡眠不足だし、したくもないダイエットもしてしまっている…。
ふにゃあ。ため息が出ちゃう。
黒猫日記156
ふみぃ。朔太郎にゃ。
姫にゃあと同居するようになってから、僕の体重はかなり減ったのにゃ。
背中のお肉なんかかなり落ちて、背骨のごつごつが結構判るようになっちゃったにゃ。
お母さんにゃんか僕を気の毒がってくれるにゃよ。
別に、好きでダイエットしたわけにゃあないんにゃ。
ただ、ご飯の時、二つのお皿に分けられたご飯なのに、姫にゃあが両方とも食べようとして、僕の邪魔をして僕に食べさせてくれにゃいんにゃ。
お水を飲もうとすると、僕の鼻先からお水を先に全部飲んじゃう。
「さくにゃあが温和しくしているからだよ。びしっと猫パンチの一つでもいれてやれ」とはご主人の助言。
でも僕にはそんなことは出来にゃい。相手は女の子にゃんだもん。
やっぱり男の僕が守ってやらなくちゃ、ね。
黒猫日記155
うにゃあ。朔太郎にゃ。
いやあ、まだまだ暑いにゃあね。
今年の夏は長いにゃあ。
それはそれとして、僕としては他の猫と暮らした初めての夏となったわけで。
兄姫は普段、「姫」と呼ばれるようになってきたにゃ。僕が「さくにゃあ」と呼ばれているみたいに。
にゃんだかご主人は何でも短縮してしまう癖があるらしいにゃ。
簡単に言うと面倒くさがりにゃんだ。
そしてその姫にゃあは、お転婆で高飛車で自己中心的、という最低な性格しているみたい。
「可愛い、可愛い」って育てたせいかな。と今になって反省しきりのご主人。
僕にすまながっているんにゃ。
何故かって?
にゃって、お転婆が走り回って追いかけるのは僕だし。
高飛車が、僕がご飯を食べようとすると猫パンチで自分だけが先に食べちゃう。
自己中は、僕が寝ていようとじゃれてきて、お昼寝さすてくれない。
しょっちゅう構ってやらないと勝手にイジケるし、ご飯は独り占めしないと気が済まないし、僕のベットは取っちゃうし。
もう、本当に最悪。
でも、さ。すりすりとすり寄ってくるし、可愛い声で甘えてくるし、寂しい時は毛繕いして慰めてくれる…。
う~、結局、憎めないヤツなんにゃ。
なんにゃかんにゃあるけど、姫にゃんとは長いつき合いになるから、仲良くしなくちゃいけないんにゃろうなあ。
黒猫日記154
ふにゃあ。朔太郎にゃ。
最初のうち、ゲージに入れられっぱなしになっていたちび猫ズが一匹になって、お部屋の中をうろつきだして、もうどれぐらい経つかにゃあ。
ゲージの中にいた時には、僕はなんだかご主人を取られたような気がして、「ふうっ~!」ってゲージに向かって威嚇ばかりしていたんにゃ。
でも、いざ顔を合わせてみると、相手はちっこくてやたら走り回って、それでいて僕にすり寄ってきて、気が付くとお腹を枕にして寝ていたりする。
にゃんだか憎めないんにゃよにゃあ。
にゃから、邪魔にしたり邪険にしたりしてみたんにゃけど、いつの間にかいるのが当たり前になっていったんにゃよ。
不思議なものにゃあねえ。
月猫と姫猫の時も結構戸惑ったけど。
ご主人も最初の頃の僕の様子を見ていて、「同居は無理かな。」と思っていたんにゃって。
今は、僕、相変わらず戸惑うことは多いんにゃけど、あいつが女の子にゃって判ってからは、何となく、まあ、いいか、って気分。
寂しかったのかなあ、って今になって思うんにゃよ。
僕にゃって多分、兄弟達と一緒に捨てられていただろうから。
まあ、僕にはもうご主人とお母さん、お父さんがいるから、寂しいはずはないんにゃけど、やっぱり一人でお留守番する時は、違っていたからにゃあ。
これからは、いつもあいつが一緒にゃんだにゃあ。
一緒に何して遊んでやろうかにゃあ。
ちょっと楽しみかも。
黒猫日記153
にゃ。朔太郎にゃ。
ちび猫は、やっぱりおうちの猫になったみたい。
パソコンのネットとやらや、フリーマーケットで直に探したりしても、結局、あのコだけは貰い手が見つからなかったんにゃって。
僕もスーパーマーケットの前で貰い手を探されていた口だけど、僕の可愛らしさでこのうちの猫になったんにゃ。
それなのに「兄姫(えひめ)」と名前が付いたこのコは、模様もお顔も目の色も、ちょっと笑える…。
にゃから、貰い手がないのかな、と勘ぐれるんにゃ。
よくよく見ると、額で分けた髪の毛が首の後ろで束ねられて、背中に垂らしている、平安時代のお姫様みたいな模様をしているんにゃよ。
おまけに目の周りにはアイラインが引かれているみたいになっているし。
だから目の色がくっきり見えなくて不細工に見えるんにゃって、お母さんは言っているにゃ。
でも、おうちのコになるって決まったのは、器量の問題じゃあないから、そのままで構わないんにゃって。
にゃんだか、おうちの猫になるには、審査基準と言うよりも、お父さんのご機嫌、というものの方が大事らしいんにゃ。
うん。そうにゃのかもね。
にゃって、僕の目から見ても、前にいたコ達の方が可愛かったもん。
ま、僕はどうでもいいんだけど、他の猫との同居の経験が少ないから、ちょっと不安かも。
黒猫日記152
ちゃあお。朔太郎にゃ。
にゃんだかちび猫がおうちに居座るみたいにゃ。
四匹いたのが二匹になり、一匹になって、煩わしいのと鬱陶しいのとからやっと解放されるかにゃ、と期待していたんだけどにゃあ。
でも今回のちびは、やたらお父さんに気に入られているし、ご主人はお世話に一生懸命だから、もしかしたら、とは思っていたにゃ。
ちびには立派な名前が付いたみたいにゃし、可愛らしい首輪が付けられたし。
ご主人がよく言っているにゃ。「首輪がないとうちの猫じゃないんだよ。」
ってことは、首輪がついたちびはうちの猫、ってことにゃんだろうね。
にゃんか、ため息が出ちゃう。
にゃって、これから先ずっとご主人の愛情は僕一人のものじゃあなくなる、ってことでしょ?
にゃんだか、小さい、ってことはそれだけで得にゃのかも知れにゃいね。
可愛らしいもの。
僕ですら、舐めてあげたくにゃっちゃうんだよ。
黒猫とちび猫日記
ふにゃあ。朔太郎にゃ。
ちび猫達は我が物顔で振る舞っているのにゃ。
ご主人を母親だと思いこんでいるし。
余計に腹が立つのは、ご主人もお母さんもお父さんもそんなちび達が可愛くてしようがないみたいにゃんだ。
やっと普通のご飯を食べられるようになって来たんにゃけど、未だにご主人のパイパイを占領するんにゃもん。僕がイジケてもいいよね?
ちび達の他の兄弟達は順調に養子に貰われていっているから、そのうちいなくなるだろうにゃ、という希望を僕は抱き続けているのにゃった。
にゃ。あたちたちのことを言っているのかにゃあ。
あたち、お姉ちゃんの兄橘姫(えたちばなひめ)、そして妹は妹橘姫(おとたちばなひめ)なにょ。
今、黒いおじさんをからかって遊んでいるんにゃよ。
結構、楽しいにゃよ。
黒猫日記151
んな~。朔太郎にゃ。
ちび猫二匹は両方とも女の子だと判明したにゃ。
二日ほどでほ乳瓶を卒業して、今は離乳食の真っ最中にゃ。
お皿からご飯を食べられなくて、ちび猫達はご主人の指をはぐっ。
指の上にご飯を乗せてやらないと、ご飯だと認識できないんにゃって。
僕がおうちに来た時には離乳も済んでいたし、トイレも一人で出来ていたのにね。
ご主人が汚物まみれになったちび助達をお風呂で洗っているのを診ると、母親って大変だにゃあ、って思うんにゃ。
にゃけど、どう見てもあいつ等は、まだ大きめの鼠にしか見えなくて、僕はつい襲いかかりたくなるのを必死でこらえているんにゃ。
手を出したりしたら、絶対ご主人は激怒するから。
僕としては、あんなのはあっさり始末しちゃって、ご主人を僕だけのものにしたいのは山々なんにゃけどね。
黒猫日記150
みゃあ。朔太郎にゃ。
う~、また、おうちに子猫がやってきたにゃ。
ご主人のお友達のところで四匹拾って、面倒を見きれないから二匹預かってくれ、って。
ご主人は早速、子猫のお母さんに早変わり。
ほ乳瓶片手にミルクを飲ませているにゃ。
さすがにいくら温和しい僕でも堪忍袋の緒が切れたにゃ。
奴らのゲージに向かって「ふーっ!」
ご主人もびっくりしてたけど、仏の顔も三度、とか言うにゃよ。
僕が怒ったって良いと思うにゃ。
全く、うちのご主人といい、お母さんといい、人がよいのにも限度かあると思うよ。
というより猫好きにも、なのかにゃあ。
僕の迷惑にも少し配慮が欲しいにゃあ。
放って置かれて隅っこで小さくなっている僕の身にもなってよ…。
黒猫日記149
にゃおん。朔太郎にゃ。
ご主人に新しい猫じゃらしを買って貰ったにゃ。
僕がこの頃、運動不足気味だからにゃんだ。
ちび猫のお世話にかかりっきりだったご主人。
僕が寂しい思いをしていたこと、ちゃんと判ってくれていたんにゃ。
新しい猫じゃらしは、ふさふさの尻尾にきらきらしたひらひらまでついていて、思いっきり猫心をそそるんにゃ。
ついついお尻をふり振りして飛びついちゃう。
にゃー!どっすん、ばったん。
思いっきり暴れたら、かなりすっきりしたにゃ。
僕としてもかなりストレスがたまっていたみたい。
やっぱりご主人を独り占めできるってすごくうれしいにゃ。
あ、うれしすぎてご主人の手をひっかいちゃった。
わざとじゃにゃいにゃ。
横目で見上げたら、やっぱり怒ってる…。
ぺたん耳で反省。
やっとご主人を独り占めできたのに、僕のバカ…。
ちょっと自己嫌悪に陥って、イジケていたら、ご主人は頭をなでなで。
んにゃあ。許してくれたんにやあ。
そんなご主人が僕は大好きにゃあよ。