黒猫日記154

ふにゃあ。朔太郎にゃ。
最初のうち、ゲージに入れられっぱなしになっていたちび猫ズが一匹になって、お部屋の中をうろつきだして、もうどれぐらい経つかにゃあ。
ゲージの中にいた時には、僕はなんだかご主人を取られたような気がして、「ふうっ~!」ってゲージに向かって威嚇ばかりしていたんにゃ。
でも、いざ顔を合わせてみると、相手はちっこくてやたら走り回って、それでいて僕にすり寄ってきて、気が付くとお腹を枕にして寝ていたりする。
にゃんだか憎めないんにゃよにゃあ。
にゃから、邪魔にしたり邪険にしたりしてみたんにゃけど、いつの間にかいるのが当たり前になっていったんにゃよ。
不思議なものにゃあねえ。
月猫と姫猫の時も結構戸惑ったけど。
ご主人も最初の頃の僕の様子を見ていて、「同居は無理かな。」と思っていたんにゃって。
今は、僕、相変わらず戸惑うことは多いんにゃけど、あいつが女の子にゃって判ってからは、何となく、まあ、いいか、って気分。
寂しかったのかなあ、って今になって思うんにゃよ。
僕にゃって多分、兄弟達と一緒に捨てられていただろうから。
まあ、僕にはもうご主人とお母さん、お父さんがいるから、寂しいはずはないんにゃけど、やっぱり一人でお留守番する時は、違っていたからにゃあ。
これからは、いつもあいつが一緒にゃんだにゃあ。
一緒に何して遊んでやろうかにゃあ。
ちょっと楽しみかも。