黒猫日記153

にゃ。朔太郎にゃ。
ちび猫は、やっぱりおうちの猫になったみたい。
パソコンのネットとやらや、フリーマーケットで直に探したりしても、結局、あのコだけは貰い手が見つからなかったんにゃって。
僕もスーパーマーケットの前で貰い手を探されていた口だけど、僕の可愛らしさでこのうちの猫になったんにゃ。
それなのに「兄姫(えひめ)」と名前が付いたこのコは、模様もお顔も目の色も、ちょっと笑える…。
にゃから、貰い手がないのかな、と勘ぐれるんにゃ。
よくよく見ると、額で分けた髪の毛が首の後ろで束ねられて、背中に垂らしている、平安時代のお姫様みたいな模様をしているんにゃよ。
おまけに目の周りにはアイラインが引かれているみたいになっているし。
だから目の色がくっきり見えなくて不細工に見えるんにゃって、お母さんは言っているにゃ。
でも、おうちのコになるって決まったのは、器量の問題じゃあないから、そのままで構わないんにゃって。
にゃんだか、おうちの猫になるには、審査基準と言うよりも、お父さんのご機嫌、というものの方が大事らしいんにゃ。
うん。そうにゃのかもね。
にゃって、僕の目から見ても、前にいたコ達の方が可愛かったもん。
ま、僕はどうでもいいんだけど、他の猫との同居の経験が少ないから、ちょっと不安かも。