んにゃ~。朔太郎にゃ。
毎日暑いにゃね。あんまり暑くて、僕はにゃんだか溶けてしまいそう…。床の上で延びているとご主人ったら、「へたれてる~!」って笑うんにゃ。「れおん君はクリームみたいだったけど、さく猫は黒いゴミ袋が捨てられているみたいだねえ。」
にゃ~。なんかヒドい言い方だにゃあ。僕が文句を言うと、「だって、毛皮がテカテカしていてそっくりなんだもん。」にゃって。あんまりだよね?この前はごきぶりさんで、今度はゴミ袋。僕が黒猫だからって、れおん猫とのこの違いはにゃんなんだ!ご主人は僕よりれおん猫の方が好きなのかにゃあ…。僕をラップで追いかけ回すし。にゃんだか僕、ご主人の愛情を疑ってしまう…。
(れおん君は十四年も居たからねえ。完全にあのコの保護者のつもりになっていたし。朔太郎が焼き餅焼くのはわかるけど、しかたないよ、年期が違うんだから。by飼い主の母)
黒猫日記27
みゃあ。朔太郎にゃ。
僕は猫じゃらしで遊んでもらうのが大好きにゃんだけど、紙袋も大好きにゃんだ。中でもお母さんがお気に入りのパン屋さんの赤い紙袋が大好き。中に入ったり出てみたり、端っこを噛み噛みしたり、紐に猫パンチをしたり。一人遊びには最適にゃ。その様子が面白い、ってお母さんは笑うし、紙袋から顔を出している姿がかわいい、ってご主人は写メを撮ってコレクションしているにゃ。
紙袋は三十分も遊んでいるとびりびりになっちゃうのがつまらにゃいんだ。僕がかたずけてしまってある紙袋まで引っ張り出して遊ぼうとしちゃうから、お母さんは困っちゃうんにゃって。そればかりか引き出しからはみ出ている封筒や書類やメモ用紙やその他諸々の紙類に僕の興味が移って、みんながいない間に全部引っ張り出して噛みついたり破いたりしちゃったにゃ。これにはお父さんも怒ったにゃ。僕は首っ玉を捕まれてお尻をペンペンされて暫しお説教…。にゃあ。悪いことをしたとは分かっているんにゃけど、どうしてもじゃらけるのは止められにゃい…。これって子猫の性にゃよね?え?三キロ越えの僕はもう子猫じゃない?にゃー!そんな身も蓋もにゃい事、いわにゃいでよ、ご主人の意地悪!
黒猫日記26
にゃお。朔太郎にゃ。
この頃、昼間はとても暑いから、僕は夜中に騒ぐという悪い癖がついてしまったにゃ。朝早くにお母さんがネズや猫じゃらしで遊ばせようとしてくれるんにゃけど、僕はご主人に遊んで欲しくてその誘いには乗らないのにゃ。だけどご主人は忙しくて、さっさと出かけてしまうにゃ。仕方のない僕はふて寝してお留守番。夜になって帰って来たご主人は疲れ果てていて、僕と遊ぶ余裕はなくなっている…。それでも僕は、お風呂場までドアを開けて押し掛けたり、足下に猫パンチしたりしてご主人の気を引くんにゃけど、ご主人はへたれていてダメにゃ。だから僕は慢性の運動不足にゃ。誰の邪魔も入らない真夜中に暴れるのが、運動不足解消にはもってこいなのにゃ。まずお家の中十周駆けっこ。それから台所障害物レース。次は押入ハイジャンプ。それから物干し綱渡り。こんだけ騒ぐとさすがに誰かが目を覚ましてしまうにゃ。
昨日はご主人が目を覚ましてしまったにゃ。眠い時のご主人はもの凄く機嫌が悪いんにゃ。いきなり僕を捕まえるとサランラップでぴしぱし!ふにゃ!有無を言わさず殴りつけると、反省耳をして小さくなっている僕を後目にさっさとまたお布団に。
様子を見に来たお母さんが僕に一言。「れおん猫と同じ怒られ方をしたねえ。」ふにゃ?そうにゃの?じゃあ、あのラップの嵐は伝統的なものにゃの?どうりで年季の入った叩き方だと思った…。と言うことは、これからは何かあると僕もラップを持ったご主人に追いかけ回されるって事?にゃー!そ、それはイヤにゃー!
黒猫日記25
うにゃ。朔太郎にゃ。
毎日、暑いにゃあ。季節が夏になったんだよ、ってお母さんが言っていたにゃ。夏は暑いもの、にゃんだって。僕は今年になって生まれたから、初めての夏にゃ。暑いのも初めてにゃ。それで気がついたんにゃけど、猫に暑いのは大敵にゃ。おうちに誰かいる時は、扇風機が風を送ってくれるし、エアコンとか言うヤツが冷たい空気を出してくれているんにゃけど、みんながお出かけしてしまったら、僕には地獄が待っていたにゃ。お外の気温は三十四度。お家の中でも三十二度もあったにゃ。あとでお母さんに聞いた話にゃけど。その間僕は、ひたすらお家の中で涼しい場所を探したにゃ。こんな時はこの自慢の毛並みも恨めしいにゃ。こんなに見事に密生して生えてなかったら、もう少し涼しかったに違いないにゃ。って考えるくらい暑い!にゃ。僕は台所の床の上でごろごろして何とか暑いのを凌いでいたにゃ。ご主人が帰って来た時はほっとしたにゃ。もうちょっとで僕は蒸し猫になっちゅうところだったにゃ。だからお出迎え猫をした直後に文句が出てもしょうがない、と思うにゃ。それなのにご主人たらなんだか酷く苛々していて、僕に一言、「うるさい。」にゃー!にゃー!それはにゃいでしょ!おとなしく良い猫してお留守番していたのに!なにさ、今日は一緒に寝てあげにゃいから!
(…人間には一歩家を出ると色々あるんだよ。たまにはそっとしておいて欲しい時もあるんだよ。さく猫もうちの猫なら、れおん君みたいに理解してよ。by飼い主)
黒猫日記24
ふにゃ。朔太郎にゃ。
ご主人が毎日計っている体重計とやらに僕まで乗せられてしまったにゃ。結果はジャスト3㎏。我ながら大きくなったにゃあ。え?大きくなったんじゃない、太ったんだ、にゃって?ふにぃ~。それは言いっこなしにゃよ。確かに僕のお腹や背中にはたぷたぷした皮がぽってりとついているにゃ。でもお父さんとお母さんは丸い猫の方がかわいい、って言ってくれるにゃ。ご主人は「メタボ猫」って笑うんにゃけど。ご主人に僕の体重のこと、言う資格はにゃいと思うにゃ。ご主人も女の子としてはかなり太めにゃもの。もちろん僕はそんなご主人が大好きにゃ。おっきなぱいぱいにぎゅうってされるのも大好きにゃ。だからご主人は無理して痩せる必要はにゃいと思うのにゃ。まあ、僕は痩せてがりがりになっても大好きなことに変わりはにゃいんにゃけどね。でも人間ってどーして太ったの痩せたの、ってそんなに騒ぐのかにゃあ。僕には良くわからにゃいにゃあ。
黒猫日記23
にゃ!朔太郎にゃ。
お母さんとご主人の共通のお友達に猫好きさんがいて、猫を二匹飼っているんにゃ。先月、ご主人が僕を抱っこして顔見せに連れて行った先がこの人の所なんにゃ。その時も僕はご主人の胸にしがみついて、瞳孔は開きっぱなし、借りてきた猫状態だったんにゃ。ご主人はそれ以来、「内弁慶の朔太郎」って笑うんにゃ。それでこの間、一回会っているから大丈夫だろう、って僕をそのお友達のうちに一緒に連れて行ったんにゃ。ハーネス着けて。やっぱりまだお散歩猫にはなれていないから、僕は相変わらずご主人の胸にしがみついて行って、お部屋の中で下ろされたんにゃ。早速そこのおうちの猫さんとご挨拶したら、すごい勢いで怒られたにゃ。僕は嫌われてしまったらしいにゃ。年上の美猫さんだったのににゃあ。そこのおうちにはあんまり長くはいたつもりはないんにゃけど、僕は不本意ながら、ご主人曰く「内弁慶の朔太郎」の本領を発揮してしまったのにゃ。触りまくられ、撫で回され、いじられまくられた僕は、尻尾を巻いて椅子の下に隠れて縮こまり、とうとう朝ご飯を戻してしまったにゃ。自分のお家の中ではやんちゃで手のつけられない僕なのに…。面目丸潰れ、にゃ。多分ストレスで弱っちゃった僕を、ご主人はちゃんと抱っこして連れて帰ってくれたけど、僕の「内弁慶の朔太郎」って呼び名は返上できなくなったにゃ。ぐすん。
黒猫日記22
みゃあ。朔太郎にゃ。
結局、涼しくなってきた夕方に、僕はご主人にお散歩に連れ出されたにゃ。ハーネスはやっぱり居心地が悪くて、僕はおうちのなかからもう気分はブルー。ころんと寝転がっていやいやをしていたんにゃけど、ご主人は徹底無視。僕を抱き上げてさっさと玄関へ。ご主人の肩の上で固まっている僕を玄関前の階段に引き剥がすようにして下ろしたご主人は一言。「ほら、お外は気持ちいいでしょ?」ふにぃ~。そりゃあ、ご主人は気持ちいいでしょうよ。でも僕は慣れないお外にどきどきびくびく。車が通っても飛び上がり、自転車が通っても固まり…。うー!お外は刺激が強すぎるにゃ!そんな僕をご主人たらけらけら笑いながら見ているにゃよ。「やーい!さく猫の弱虫!臆病猫!」にゃって。ふん!僕は弱虫でも臆病でもにゃいよ!ただずうっとおうち猫をしていたから刺激に弱いだけにゃよ!と、いくらご主人に抗議しても、うちのご主人には猫語は通じにゃい。仕方なしに僕は、ご主人の引っ張るハーネスの紐にずりずり引きずられるようにして移動を開始。それでもおよその猫さんの声が聞こえて来るまでの時間、およそ三メートルは歩いたかにゃあ。僕はそこで動けなくなったにゃ。肉球は痛いし、どこかでほかの猫さんに睨まれているようで、とてもお散歩を楽しむ気分じゃなかったにゃ。とうとう動かない僕に苛ついたご主人は僕を抱き上げてお散歩は終了。僕にとっては得る物の何もない出来事だったにゃ。ねえ、ご主人。僕にはお散歩よりもお家の中の運動会があっていると思うよ。人には人の、猫には猫の向き不向きってあるんにゃよ、きっと。
黒猫日記21
にゃん!朔太郎にゃ。
僕、かなり大きくなってきたにゃよ。だからやっとハーネスとやらを着けてもずり落ちなくなったにゃ。にゃもんにゃから、ご主人はそのハーネスを着けさせて、僕をお散歩に連れて行こうとしているにゃ。ご近所にはやっぱりハーネスを着けてお散歩している猫さん達がいて、ご主人は羨ましく見ていたんにゃって。白猫れおん君も良くお散歩猫をしていたんだよ、ってお母さんも笑って言っていたにゃ。今時の猫はお散歩するのも大変よね、にゃって。昔の猫は好き勝手にお外とおうちを行ったり来たりしていたんにゃって。なんかすごいにゃあ。僕はいつもご主人に抱っこして貰ってお外に出ているにゃよ。考えてみるとおうちに来てからずっと、それ以外でお外に出たことにゃいにゃあ。僕、興味津々にゃけどちょっとどきどき。黒猫探検隊の気分にゃ。
黒猫日記20
みゃー。朔太郎にゃ。
僕の毛並みが黒いってことは最初に話したよね。だけど全身真っ黒な訳じゃあにゃいんだ。丁度、人間にとっても大事な下腹の所と腋の下に白い毛が固まって生えているにゃよ。裸の猿である人間が生やしている体毛の場所と同じ所の毛が白いのにゃ。お母さんは「不思議だねえ。」って言うのにゃ。ご主人は「なんか、えっちだね。」にゃって。うにゃあ。えっちってにゃんだろ?でも僕の毛並みがそうなっているのは本当にゃし。猫の毛並みの遺伝はどういう法則で成り立っているんにゃろ?お馬さんの一部には若い頃は黒い毛並みなのに年を取ると白馬になっちゃうのがいるそうにゃ。僕も年を取ると白くなるんじゃないか、ってご主人は疑っているんにゃって。この頃僕のする事成す事がやたられおん猫に似ているんにゃって。だから気が付いたら白猫になっていてもおかしくない、にゃって。うにゃあ。そういうものなのかにゃあ。僕としてはどんな毛並みだろうと僕は僕にゃ。それではいけないのかにゃあ。
黒猫日記19
にゃん。朔太郎にゃ。
僕の毎日の日課に、黒猫探検隊があるんにゃけど、おうちにネズミが出るようになって、おまけにご主人が「ねず取って~。」と言うもんだから、ねず見張りタイムが付属するようになったんにゃ。台所の流しの下を見張れる位置に陣取って、じーっと見張っている様は「れおん君そっくりでなんかヤだ!」ってご主人は渋い顔をするにゃ。まったくどーしてご主人は、僕とれおん猫をいちいち比較したがるのかにゃあ。僕は黒猫であちらは白猫。それだけでも違うのに。僕としてはいい迷惑にゃよ。お父さんもなにかというと「お手しろ。」とか「お代わりは?」とか、普通猫がやらないことをれおん猫ができたからって僕にも要求するんにゃよ。お母さんだって僕の名前を呼ぶ度に「お返事は?」って要求するし。れおん猫ってそんなになんでも出来た猫だったの?おかげで僕は本当いい迷惑。「なーんにも出来ないおばかさんの朔太郎」呼ばわりされているにゃ。僕は何にも出来ないんじゃにゃいもん!ただまだ小さいからご主人達が何を要求しているのか、いまいち解っていないだけにゃもん。もっと大きくなれば、僕だってねずも取れるようになるし、多分いろんなことが出来るようになるにゃ。にゃあ。ご主人、僕はきっと大器晩成型にゃよ。いつかちゃんと期待には応えてみせるにゃ。温かく見守っていて欲しいのにゃ。