ふにゃお。兄姫(えひめ)にゃ。
ねえねえ、あたち、大発見したの。
世の中にはあたちたち猫族より優秀なハンターがいるんにゃね。
あたちも頑張ってねずをハンティングしてご主人にプレゼントしてきたけど、あれは、一回り上にゃったよ。
そうなの。シート型のネズミ捕り。
あたちは小型のねずをちょこちょこ捕っていたけど、あいつは超大型の親ネズミを拿捕しちゃったんにゃ。
お父さんが驚いたほどの溝鼠で、あたちの陰が一瞬にして霞んでしまったぐらい…。
人間って凄いものを発明するんにゃね。
あたちたち猫族の存在意義がなくなっちゃう。
って焦っていたらご主人が、「ネズを捕ってくれるのは嬉しいけど、姫にゃあの価値はそれだけじゃあないからね。」にゃって。
そりゃあそうかな、って思ったのは朔にゃあの存在を思い出したからにゃの。
朔にゃあは今まで一度もぬずを捕ったことがないのに、おうちでのさばっているものね。
ご主人に「甲斐性なし!」って叱られても何処吹く風。
何とも思っていないみたい。
ある意味、面の皮が厚いのかにゃあ。
一緒にいても朔にゃあの考えはいまいちわからにゃいのよね。
って、あたちが何考えているか判らない、って嘆くのはご主人にゃんだけど。
それにしても、でっかい溝鼠を捕まえてから、おうちのネズミ出没率が減ってきているから凄いよね。
それともそれって、このおうちが壊れてしまう前兆なのか知らん。
地震がきても我関せずのあたちの言えることじゃあないか。
にゃんにゃん。