んにゃ。朔太郎にゃ。
お母さんがタブレットに夢中で、僕達をかまわないので、僕と姫猫はいたって平穏な日々を送っているにゃ。
それでも毎日のご主人の取り合いっこは、僕達のコミュニケーション手段にゃんだ。
とはいえ、僕は気は優しくて力持ち。姫猫と本気で喧嘩する訳ないにゃよ。
そうなの。朝晩のご飯の順番だって姫猫に譲っているし、ご主人の腕枕だって譲ってあげているし。
そう、自主的に譲ってあげているにゃ。
決して姫猫の迫力に負けている訳ではないにゃ。
確かに猫パンチの応酬でもにらめっこでも僕は姫猫には勝てない。
それは女の子相手に本気を出すのは男らしくない、と思っているからで、僕だってやる時はやるんにゃ。
「嘘つけ、このへたれ!」と笑うご主人の声が聞こえてきそうにゃけど、僕は全然気にしないにゃ。
僕は男というものはそういうものだと思っているもの。
でも、お母さんやご主人に、面と向かって「へたれ!」と笑われるとちょっと傷つくにゃよ。
まあ、玄関から外に出られないとか、姫猫に怒られるとすぐに引き下がるとか、言い逃れできないことも多々あるんにゃけどね。
でも僕はそれが男らしいと思っているからしょうがないよね。
果たして僕は、ご主人の言う通り「へたれ」なのかにゃあ?
ご主人は僕のそんなところも可愛い、って言ってくれるから、もうそれで良いにゃ。
こんな僕は変にゃんだろうか?
どう思う?