ちび猫日記2

にゃん。兄姫(えひめ)にゃ。
本当は兄橘姫(えたちばなひめ)って言うんにゃ。
でも、長くて呼びにくいから、「えひめ」って呼ばれることになったんなゃ。
あたち、最初は兄弟四人で拾われたにゃ。
そのうちの二人がこのうちに来て、二人とも偶然女の子だったから、妹を弟橘姫(おとたちばなひめ)ってつけて「おとひめ」って呼んでいたんにゃよ。
お母さんが名付けたんにゃけど、このところのお母さんは何故か、古典に凝っているみたいで、今回のあたち達の名前は、倭武尊(やまとたけるのみこと)の二人の奥さんの名前なんにゃって。
古事記の世界にゃ。
以前、おうちにいたコは月夜麿(つきよのまろ)と木乃花咲耶子姫(このはなさくやこひめ)、輝夜(かぐや)にゃんて、思いっきりジャパネスクにゃ。
「だって、どう見ても兄姫は平安時代のお姫様の生まれ変わりに見えるんだもん。」ってお母さんは笑うんにゃ。
ママにゃんは「まあ、見えないこともないか。」にゃって。
あ、お母さんはママにゃんの母親で、ママにゃんはあたち達をミルクから育ててくれた人のことにゃ。
あたちはママにゃんが大好きで、おっぱいの上で寝るのがもっと好きにゃ。
でも、そうやってママにゃんに甘えていると、先輩猫の朔太郎が(あたちは黒おじちゃんって呼んでいるんにゃ。)すごい顔で睨みつけるにゃよ。
どーしてかにゃあ?
あたち、何か悪いこと、した?