みゃ。朔太郎にゃ。
今朝、おうちに猫さんのお客さんが来たんにゃよ。
黒茶白のまだらぶちの三毛猫さん。
僕ぐらいの大きさだった、って言うから、女の子にしてはかなり大柄だったみたいにゃ。
お母さんとご主人が病院に行こうとしておうちを出た時、出会ったんにゃって。
猫好きの二人のことにゃから、通りすがりの猫さんには必ず声をかけるんにゃよ。
そして、その声に応えてその猫さんはやって来たんにゃ。
汚れてもいないし、痩せ細ってもいないけど、飼い猫の証拠の首輪をしていない。そして、思いっきりなつっこくて人間大好き。
お母さんは一目見て、捨て猫か、迷子猫だな、って思ったんにゃって。
「お腹空いてる?」って聞いてみると「んにゃあ。」って良いお返事。
ご主人はおうちに引き返してかりかりを持ち出したにゃ。
そのまま三毛さんの前に置くと早速食べ始め、ご主人とお母さんは暫しにこにことそれを眺めていたにゃ。
僕はといえば、風のように引き返してきて出て行ったご主人の後を追っかけて玄関へ。
どうやら扉の向こうにはご主人とお母さんの気配。
そうと判れば追っかけ鳴きしない訳ないじゃない?
僕はひたすら「にゃあにゃあ。」
そうしたらやっぱり三毛さんもその声が気になったみたい。
扉に近寄って様子を伺いだしたんにゃって。
お母さんはちょっとだけ、「もう一匹猫がいても良いな。」って思ったんにゃって。
だから三毛さんに「おうちの子になる?」って聞いてみたんにゃって。
「にゃあ。」って色好いお返事をした三毛さんに「でも、先住猫がいるから、その子と仲良くしてくれるのが条件だよ。」って言い聞かせたんにゃって。
そして、そっと扉を開けて、僕とご対面。
僕の方は匂いを嗅いで微妙な表情だったんにゃけど、三毛さんは首筋の毛を逆立てて「ふ~!」
ご主人は慌てて扉を閉めると「こりゃ、ダメだわ。」
それでその三毛さんはおうちの猫になることはなかったんにゃけど、お出かけから二人が帰ってきた時にもまだ玄関脇にいて、お母さんとご主人はとっても後ろ髪を引かれたんにゃって。
猫好きはこれだから困るんにゃよ。
仲間が増える…。う~ん、ご主人を独り占めにできなくなるのはイヤだにゃあ。
でも、去年の例もあるから、うちの連中には油断できないよね?