なあお。朔太郎にゃ。
ご主人は今日もお出かけにゃ。
僕は寂しくお見送り。
玄関で追っかけ鳴きをしていたら、お母さんに同情されたにゃ。
どうやら、追っかけ鳴きは、先輩猫さんからの伝統のようになっているみたい。
「ご主人様は、慣れっこになっているからねえ。さくにゃあが少しぐらい鳴いたって待ってはくれないよねえ。」とはお母さんの言葉。
「でもさくにゃあは、お出迎えしながらお説教はしないから良いよ。」とはご主人の感想。
「れおん君には、待ちかまえていてお説教されたから。完全に、保護者気分じゃなかったのかなあ。」
そうなんにゃあ。れおん猫さんは偉かったんにゃね。
僕はまだ、そこまでご主人に言えないもんにゃあ。
僕が言えるのは「一緒に寝ようよ。」と「置いて行っちゃやだ。」ぐらいにゃんだ。
僕はまだ、人間さんに訴えかけるのを潔しとはしていない、孤高の精神を持つ猫にゃんだ。
にゃから、ご飯が欲しくても滅多に催促しないし、寂しくて構って欲しくても見つめるだけしかにゃいんだ。
そんな僕の様子を見ていて、お母さんは、「さくにゃあ、それは痩せ我慢とか、意地っ張りとか言うんだよ。素直になった方が得だと思うよ。」って忠告してくれたんにゃけど、僕の性格のせいかにゃあ。にゃかにゃか治らないんにゃ。
確かに、「ご飯、食べる?」って聞かれた時に直ぐに答えられたら、もっとおいしいのかも知れないなあ。
ん~。今日のお刺身、おいしそうにゃし。