にゃおん。朔太郎にゃ。
世の中、年の瀬にゃんだって。みんな忙しそうにゃ。
ご主人もお母さんも、お掃除だ、買い出しだ、って僕を余り構ってくれないにゃ。
おかげで僕はお父さんと一緒におこたでごろごろ。
これで太るな、ってほうが無理だと思うにゃ。
お父さんだって、今月に入ってからほとんどお休みみたいなものだから、「なんだか下っ腹が出てきた。」にゃんて言っているにゃよ。
まあ、もともと電信柱みたいに細いお父さんだから、多少お腹が出ても良い、ってお母さんは思っているみたい。
でもお父さんは「うちの男たるもの、太ってはいけない。」って言っているんにゃ。
それって、女性だったら良いのかにゃあ?
んにゃ?にゃからお母さんもご主人もふっくらしているのかにゃ?
あ、またご主人が睨んでる。
「ふっくら」はうちでは禁句なのかしらん。
しらんぷりしてそっぽ向いてみる。
「さくにゃあは男の子だよね。太っちゃあいけないんだよ。」
すかさずお母さんが僕のお腹の皮下脂肪を摘みながら言う。
ご主人、それを見てにんまり。
にゃあ。言うに事欠いて「皮下脂肪の量としては、さくにゃあが一番かもよ。」にゃって。
にゃー!そんなことにゃいもん!
にゃんて叫びながらも、五キロ六百になった体重の意味するものは…。にゃー!にゃー!にゃー!