黒猫日記111

みゃあ。朔太郎にゃ。
うちの家族が全員、アニメ好きだっていつか話したにゃね。
今、ご主人が夢中になっているのは「タイ・バニ」にゃんだ。
昨日はオールナイトだとかで、僕のことを置き去りにしてお出かけしちゃったんにゃよ。
んにゃあ。実在する男とデート、っつーならひたすら焼き餅焼いて引き留めても、僕の体面は保てると思うんにゃけど、相手がアニメじゃあ…。
寂しくお見送りする僕にお母さんが一言。
「耐えてる背中が男だね。」
にゃあ。男って耐えるものなんにゃね。
慰めにならない慰め方をしてくれたお母さんは「夏目友人帳」っていうアニメがご贔屓にゃんだ。
その中のにゃんこが「とっても可愛い!」んにゃって。
にゃんこ、とはいっても猫の姿を借りた妖怪、って設定にゃんだけど、お母さんには関係ないみたい。
そうしたらご主人がゲーセンでその「にゃんこ先生」のボトルキャップをクレーンゲームで取って来たんにゃ。
お母さんは大喜び。でも「どうせなら、黒バージョンも欲しいな。」にゃって。
以前、同じアニメに出ていた黒いにゃんこ先生。それも欲しいにゃんて欲張りなお母さんにゃ。
そしたら、「黒かったらさくにゃあにそっくりだと思わない?」にゃって。
にゃー!僕はあんなに丸くにゃい!僕はあんなに不細工じゃにゃい!
僕は猛抗議しているにゃけど、ご主人は大笑いしながら、「うん、似てる!そっくり!」にゃって。
そして、「今度は黒いのを取ってくるね。」って大乗り気。
ふにゃあ。いじけてやる。僕は絶対あんなのに似てなんかいにゃい!ふん!