黒猫日記96

ふみぃ~。朔太郎にゃ。
ご主人が一日おうちを空けなくちゃいけないとかで、つき猫を姫猫が貰われていったお友達のところで預かってもらうことにしたんにゃって。
それで朝からつき猫をゲージに入れて、みんなでお出かけしちゃったんにゃ。
僕は久しぶりに独りぼっち。
にゃんだか寂しいやらほっとするやら…。
とりあえず、ひとりっきりになったおうちでお留守番。にゃんだか時間が長いにゃあ。
午後になってお母さんだけ帰宅。ふにゃあ。ご主人じゃなかった…。と少しがっかりしていると、それを見透かされてお母さんに手荒く頭を撫でられたにゃ。
「残念でしたね、ご主人様じゃなくて。」
どうしてお母さんは僕の気持ちを見抜くことが出来るのかにゃあ?
まあ、誰もいないよりはいいか、って少し撫でて貰って、つき猫のいない時間をのびのび。
やっぱりちびさん達と一緒にいることは、僕にとってストレスになっていたのかにゃあ。
にゃんて考えながら、のんびりお昼寝してリフレッシュ。
夕方、ご主人の帰りを待ちかねていたら、いきなりお客さん。
扉の影から様子を窺っていると、どうやら姫猫を貰っていったご主人のお友達にゃ。
聞くともなしに話を聞いていると、つき猫が貰われてしまったらしいのにゃ。
はにゃあ?にゃんだか急な話だにゃあ。
飼い猫に死なれて寂しがっていた人が偶然訪ねて来て、つき猫を見て一目惚れして連れて帰っちゃったんにゃって。
話を聞いていたお母さんも、よかったとは思いながらも戸惑ったみたいにゃ。
いざとなったらここのおうちの猫になっていたはずのつき猫は、そうして無事に貰われていってしまいましたにゃ。
にゃんだか台風一過、って気分の僕なのでした。にゃんにゃん。