ふみぃ。朔太郎にゃ。
新入り子猫はとりあえず、女の子の方がお試しお泊まりに行って、きじとら君が僕と残ったにゃ。
お母さんは里子に出すというのにしっかり名前まで付けちゃって、僕には飼う気満々に見えるにゃ。
白黒ぶち子ちゃんは此花佐久耶子姫(このはなさくやこひめ)、短くして姫ちゃん。きじとら君は月夜麿(つきよのまろ)、短くしてつきちゃんにゃって。
お母さんは何にでも名前を付ける癖があるみたいにゃ。
でも、すぐに貰われていくかもしれないにゃんこにまで、よくもまあ名前を付けたがるものにゃ。
さて、僕は子にゃんこ達にどう接していいか解らずにおたおたしちゃっているにゃ。
とりあえず、つき猫一匹だけになって少しだけ気が楽になったかにゃ。
だって二匹して僕の後を追いかけてくるんにゃよ。
お母さん曰く、「さくにゃあのことをお母さん猫と間違えているんだね。」
にゃからなんだね。つき猫も姫猫も僕のお腹目指して一目散にやってきて、お腹をふみふみするんにゃよ。僕は眠いというのにね。
「ほら、ぱいぱいを探しているよ。」ご主人はにこにこ笑っているけど、こっちはくすぐったいし、鬱陶しいにゃ。
大体、僕は男にゃ。おっぱいが出てたまるか。
まだ小ちゃくて、訳が分からんから遠慮してやっているんにゃよ。
そうじゃなかったら、ご主人の愛情を盗む輩としてたたじゃおかない。
にゃんて、ちびさん達の愛らしさに、お父さんもお母さんもご主人もメロメロになっているのは僕にも解るにゃ。
もうすぐ貰われていく、っていうから我慢しているにゃよ。
う~、まったく厄介なことばかり引き起こすご主人にゃんだから、もう。