黒猫日記89

にゃん!朔太郎にゃ。
ご主人のいない一日はにゃんだかとっても長い…。
朝起きて、ご主人をいつものように起こしに行くと、お布団は空っぽ。
お布団に乗っかってみても、温もりすらにゃい…。
にゃんだか力が抜けて、呆然と佇んでいたら、お母さんに抱き上げられたにゃ。
「だから、帰って来ないよ、って言ったじゃない。おばかな子だね。」
お母さんは頭を撫でてくれたよ。
しょんぼりしている僕は、いつもの内弁慶の腕白坊主の姿が影を潜めて、見るも哀れなものなんにゃって。
確かに、大好きなご飯がいつもより美味しくにゃい。
大好きな日向ぼっこをしていても、心は浮きたたにゃい。
にゃー。僕ってこんなにもご主人に依存していたのかにゃあ。自分でも驚いたにゃ。
独立独歩が猫の建て前。
それにゃのに、僕はご主人がいないと魂が抜けたよう…。
あんまりぼうっとしている僕に、お母さん曰く、「あら、幽体離脱してご主人のところに行っちゃった?」
にゃー。そんな器用なことが出来るんなら、こんな寂しい思いなんてしてにゃいよ~。
ふにぃ。ご主人、早く帰って来い。
じゃなきゃあ、僕、本当に幽体離脱しちゃうぞ。
って、幽体離脱って何?