黒猫日記88

ふにゃ~。朔太郎にゃ。
ご主人が、大好きなご主人が帰ってこないんにゃよ~。
にゃー!お母さんが言うには「今日と明日は帰って来ないよ。」
何?何処へ行ったの?どうして帰って来ないの?
僕の頭は大パニック!
「さくにゃあには分からないだろうけど、いろいろあるんだよ。」ってお母さんは笑っているにゃ。
「年頃の女の子は特に、な。」ってお父さんまでにやにや。僕の不安はいやますばかりにゃ。
心配で、玄関の前をうろうろし始めた僕に、「あら、やだ。れおん君みたい。」とはお母さん。
れおん猫も同じように、ご主人が帰って来るまで、玄関で待っていたんにゃって。
にゃあ。そんなことはどーでもいいにゃ。ご主人は何処?
僕のあわてぶりが可笑しくてしょうがない、って顔をしてお母さんが宥めてくれたにゃ。
「大丈夫よ、さくにゃあ。一緒に行ったのは女の子だから。彼氏じゃないから。」
ふにゃあ。良かったにゃあ。とりあえず、ご主人を男に取られる心配はいらにゃいんにゃ。
って、それなら帰って来ないのはにゃぜ?って複雑に悶える僕。
「だから、単に遊びに行っているだけだよ。泊まりがけで。」
えー!僕を置いてお泊まりにゃの?んにゃあ!
再び悶える僕にお母さんは「大人しく待っていれば明後日の朝には帰って来るから。」
にゃから、それは慰めにならないから!
にゃー!結局、その日の僕は眠れない一夜を過ごしたのでした。ぐすん。
come back ご主人!