にゃ。朔太郎にゃ。
家のお父さんがアニメおたくなのは、家の常識なんにゃけど、当のお父さんにその自覚がにゃいのが一番の問題にゃんだ。
お休みの日は一日中家に居たがるし、お布団から出てからは座椅子に座ってテレビの前に陣取ると、録画しておいたアニメを次から次へと見続けているにゃ。
これをアニメおたくの引き籠もりと言わないでなんと言う、とご主人は力説し、お母さんは笑うんにゃ。
どうもお父さんとしては「おたく」という響きに抵抗があるらしいんにゃけど、やっていることはそのものにゃと思うのは僕だけじゃあにゃいはずにゃ。
そんなお父さんの今の一番お気に入りのアニメが「それはゾンビですか?」にゃんだよ。
結構、美少女が出てきて笑えるのが好きみたいにゃ。
にゃものにゃからお母さんとご主人はお父さんの誕生日にはアニメのDvDボックスをプレゼントしているんにゃ。
中でも「桜蘭高校ホスト部」は大のお気に入りなんにゃ。忘れた頃に引っ張り出しては見ているにゃ。呆れちゃう。
そんなお父さんにゃから、「もうちょっとおたくで引き籠もりだと認めてくれたら対処のしようがあるんだけど」ってご主人はため息をつくんにゃ。
秋葉原に一緒に行く、とか、中野に見物に行く、とか、いっぱいやりようがあるんにゃって。
でも、認めようともしないから、わざわざアニメ関係の物を見にも行かないし、誘っても引き籠もりにゃから応じない。
せめて引き籠もりだって認めればいいのにね、ってお母さんも苦笑い。
認めているなら諦めて放っておくのに、にゃって。
そりゃあそうにゃね。
ご主人とお母さんとが勝手に出歩くとイジケるし、誘っても出掛けない。
それって物凄い我が儘だと思わにゃい?
人間は僕のことを我が儘だと言うけど、お父さんは別なのか知らん?
世の中、まだ僕にはわからにゃいことがいっぱいあるんにゃあ…。