ふにゃ。朔太郎にゃ。
にゃんだかこの頃、僕は食欲旺盛で、ご主人に「この食欲魔猫め!」って追いかけ回されているんにゃ。
にゃけと、ちゃんと朝晩、かりかりをもらっているにゃよ。でも、それだけじゃ全然足りないのにゃ。
にゃから、昨日もテーブルの上に用意された晩ご飯のおかずのお魚を、つい失敬してしまったのにゃ。
烈火のごとく怒ったご主人は、僕をラップで追い回すし、そこに帰宅したお父さんは僕の首根っこを捕まえるとトイレの中に押し込めたのにゃ。「お仕置き」にゃんだって。
テーブルの上の物は取って食べちゃいけない、テーブルの上に乗ってはいけない、っていうのがおうちの鉄の掟なのにゃ。
それに違反したんだから仕方ないよね、ってお母さんもご主人も今回ばかりは庇ってくれにゃい…。
僕は一時間、寒いトイレに独りぼっち…。さすがに便器の蓋は閉じてあったし、窓もしっかり閉めてあって、僕が危ないことをしないように気を使ってくれていたけど。
閉じこめられてすぐに、自分で扉を開けてそうっと抜け出したのが見つかったのが、お父さんの逆鱗に触れたみたい。
僕は変なところが器用で、しかもご主人曰く「悪知恵が働く」んにゃって。
猫パンチの要領で、あちこちの扉を開けて黒猫探検隊をする事を覚えた僕はには、トイレの扉なんか目じゃにゃいんにゃ。
にゃけど、その後が余計に大変にゃった…。お臍を曲げたお父さんにはおこぼれをもらえにゃいし、ストーブの前の特等席には混ぜてもらえにゃいし。
にゃー。美味しい思いには寒い思いがついて回るんにゃね。僕もまた一つお利口になったかも…。