黒猫日記42

にゃん。朔太郎にゃ。
寒くなってきたにゃあね。
僕は今年になって生まれたから、初めての冬なのにゃ。にゃからお母さんに「これから寒くなるんだから。」って言われていても、全然実感がわかなかったんにゃよ。
でも、このところの寒さには参ったのにゃよ。いつものようにお父さんの座椅子で眠りにつこうとしても、明け方の冷え込みに勝てにゃい…。
どーしても堪えきれにゃくて、お父さんの羽布団の足下に埋もれようとしたんにゃけど、猛烈な蹴りを入れられて断念。お父さんは寝相が悪いのにゃ。
寒いにゃあー。とうろうろしていたら、つい、寝ていたお母さんの頭を踏んずけたみたい。寝ぽけ眼のお母さんが「?猫?」
お母さんったら何を思ったのか、僕の首っ玉を捕まえるといきなり掛け布団の中に引きずり込んだのにゃ。
にゃー!にゃー!って、そんなことをされたことのない僕はパニック。暴れまくる僕を、お母さんはあやすように優しく撫でてくれたにゃ。そして僕は気がついたのにゃ。お母さんのお布団の中がとっても暖かくて気持ちが良いことに。
落ち着いた僕は、僕が苦しくないようにお母さんが開けてくれた隙間から顔を出して、お母さんの腕を人質にとって安らかな眠りについたのでした。にゃん、にゃん。
そのまま僕はお母さんとお布団の中でぬくぬくして、お母さんが起きるのと同時に起きてご飯をもらったんにゃ。にゃあ。人間の体温って気持ちいいものにゃんだねえ。僕は新しい人間の利用法を発見したのにゃ。凄いでしょ。