んなあ。朔太郎にゃ。
ご主人が忙しくて、お母さんの調子が余り良くないと、おうちではお寿司を出前して貰うんにゃ。
お父さんの分だけの場合が多いんにゃ。
そうなると好き嫌いの多いお父さんのこと、僕たちにもおこぼれが貰えるんにゃ。
お寿司は好物らしいけど、イクラに穴子、甘エビに赤貝、白身にホタテ貝とトリガイ、雲丹なんて物を食べないんにゃよ。信じられる?
お寿司屋さんにとっては敵みたいなものだよね。
僕たちはそれらを食べさせて貰うんにゃ。
ある意味、猫の好物ばかりにゃもん。僕たちはがっついて美味しくいただくにゃ。
にゃもんだから、お寿司の出前が届くと、僕たち二匹はお父さんのお膝の横に一列に並んでスタンバイ体制を取るにゃ。
お寿司は匂いで一発で判るからね。
故に、二人前のお寿司は大概、シャリばかりが残る有様になるんにゃ。
おにぎりがころころ。
ちょっとみっとも良くないと思うんにゃよ。
でも、手つかずのお寿司をそのまま捨てるよりはいいか、と考えてくれているみたい。
おかげで僕たちはお腹いっぱい。
おいしい物でお腹をいっぱいになれるなんて幸せこの上ないことだと思わない?
僕たちは最上級の幸福感に包まれて、ご主人のお布団で眠るのでした。にゃんにゃん。