なあ。朔太郎にゃ。
僕があちこちの扉を開けられる、って話はしたよね?
お風呂場への扉はもとより、トイレの扉まで、器用に開けちゃうんにゃ。
にゃからご主人は、ドアの前に物を置いてみたり、つっかいぼうをしてみたり、入ったら危ない所は用心してくれているにゃあよ。
お風呂は風呂桶に水を張っちゃうから危ないし、トイレは以前、高窓から落ちて鼻をすりむいたことがあったから危ない。
それでも時々、ご主人はつっかい棒代わりのゴミ箱をはめ込み忘れて、僕はこっそりとトイレの扉を開けて高窓に上ってお外を覗いていて、トイレに入ってきたお父さんなんか吃驚させちゃう。
そうだろうね。目の前の窓に黒猫の背中があったら、結構驚異かも。
この頃は姫にゃあも真似をして、二匹並んで乗っているから、いつか二匹して落っこちるんじゃあないかって、ご主人はものすごく心配しているんにゃ。
二匹とも家中だけの猫で、お外に出たことがほとんどないから、お外に出た時のパニックが余計に心配にやんだって。
まあ、お外を覗いていて落っこちた前科のある僕としては、痛かったし、怖かったし、パニックになって泣きわめいていたから、小さくなっているほかないとは思うんにゃけど、行動は伴わないんにゃ。
そうにゃの。
窓に乗らなければ何の問題もにゃいの。
にゃけど、「好奇心が猫を殺す」と言われているように、僕はお外を覗くのを止められないのがいけないんにゃよね。
せめて落っこちないように気を付けよう、と思う僕なのでした。にゃんにゃん。