黒猫日記137

みぃ。朔太郎にゃ。
昨日はあんなに寒かったのに今日は暑いくらいにゃ。
この頃の温度変化のすごさには、この僕もたじろぐものがあるにゃ。
にゃから病人のお母さんには余計に堪えるらしいにゃ。
お父さんのお仕事が少しづつ始まって、それでも経済的にはかなりきつい状態にゃから、ストレスもかなり積み重なっている、って自分でもボヤいているくらいにゃ。
「へそくりを取り崩さなくちゃいけない、っていうのが一番ツラいかも。」にゃんて冗談めかしてはいるけれど、意外とそれは本心にゃんじゃ、と僕は思っているにゃ。
まあ、お母さんが日頃ちまちま貯めていたおかげで、僕のカリカリや猫パックのグレードが下がることはなかったんにゃけど、お母さんとご主人はお父さんのビールのグレードはしっかり下げちゃったんにゃよ。
お父さんは交渉に負けて渋々承知していたにゃ。
仕様がないよね。男は女子供を養ってこそ、とはお父さんの持論にゃもん。
三ヶ月近くもお仕事がないのは、それでも、お父さんとお母さんが一緒になってからは初めてにゃんだって。
「貧乏には慣れちゃっているからねえ。」とはお母さんの言葉。
にゃあ。ある意味、よくこんな生活に耐え続けたものにゃ、と僕はお母さんを見る目がちょっとだけ変わった気がするんにゃ。