ふにぃ。朔太郎にゃ。
ご近所に僕とよく似た黒猫を発見した、ってご主人が言っていたにゃよ。
それがね、すらっとした姿形の良い猫さんで、尻尾も曲がっていなかったんにゃって。
それでいて、まん丸きらきらお目々で、首をちょっと傾げてご主人を見ていたんにゃって。
ご主人曰く、「かわいー!同じ黒猫とは思えない!」
にゃー!それはどーいう意味にゃ?
僕にそっくりだって言ったじゃにゃい。にゃったら僕だって可愛いってことでしょ?
にゃあ、にゃのにお余所の猫は可愛くて僕は可愛くないって何故?
ご主人は笑って、「だって、さくにゃあは丸すぎるでしょ。重たすぎるでしょ。大きすぎるでしょ。」
にゃー。育ちすぎたと言いたいのかにゃ!それは僕の責任じゃにゃい!僕はただ成長しただけにゃ。
大きくなってどんな風になったからって、僕は僕。これからもう一度小さくなることなんて出来ないにゃ。
こんな僕じゃご主人は嫌いにゃの?
ふにゃ~。ってしょげていたら、余計にご主人は笑って、「さくにゃあは、さくにゃあ。お余所の猫はお余所の子。うちの猫はさくにゃあだからね。」にゃって。
にゃ。良かったにゃあ。僕は、ご主人に嫌われていないにゃね。にゃあ。ほっとしたにゃ。
まったく、人騒がせ、んにゃ、猫騒がせにゃご主人にゃ。
でも、僕はご主人が大好きなんにゃ。にゃから許してあげるにゃ。偉いでしょ。にゃ。