みゃあ、朔太郎にゃ。
良いお天気が続いているにゃ。僕はまだハーネスを着けるには小さいので、お外に出る時はご主人に抱っこされているにゃ。ひとりでお外に出てみたいけど、おうちの周りは車が危ないって、お母さんなんか怖い声で怒るにゃよ。にゃから僕は素直にご主人にお外に出たい、っておねだりして出して貰うんにゃ。お外のお日様に当たると僕の毛皮はつやつやと黒光りするようになってきたんにゃよ。僕の自慢なんにゃ。だけどご主人たらひどいんにゃよ。僕のことをまるで「ごきぶり」みたいだって言うの。黒くてつやつや光っているところがそっくりだって。にゃー!なにそれ!僕はまだ実物のごきぶりを見たことはないんにゃけど、そいつがとても嫌われていることぐらいご主人の話し方で分かるにゃ。ご主人たら、僕があんまりやんちゃだから意地悪を言っているだと思うんにゃ。だって「今度悪いことをしたら、朔太郎からただの『太郎さん 』に改名させるからね。」って笑いながら言っていたもん。あ、お母さんから聞いたんにゃ。『太郎さん』ってごきぶりさんのことを内緒で呼
ぶときの言葉にゃんだってね。ご主人ってユーモアのセンスがあるんにゃよ。でもその後が悪い。「今度そのおでこに触角を着けたげるね。そうするともっとそっくりになるから。」にゃって!それ、どーいう意味?そしたらお母さんが笑いながら、「お願いだからスリッパで叩き潰さないでね。」って、僕、にゃにがなんだかわからにゃいよー。僕、黒くちゃいけないのかしら?