姫猫日記3

にゃ。兄姫(えひめ)にゃ。
ご主人はあたちのことを「姫ちゃん」って呼ぶにゃ。
朔太郎おいちゃんは「さく」って短く呼ばれるにゃあよ。
やっぱりあたちは別格なのよね。
でもね、お父さんに言わせるとさくおいちゃんは「くろ」で、あたちは「ちび」にゃの。
お父さんたら、いくら言っても、名前を覚えてくれにゃいの。
それで、見たまんまに「くろ」と「ちび」。
これってあんまりにゃと思わにゃい?
さくおいちゃんはおパンツはいているだけで、上から見ると黒いから「くろ」でも許されるかもしれにゃいけど、あたちはもう避妊も済ませた立派な大人、レディーにゃよ。
体重だって四・四キロもあるんにゃよ。
「ちび」なんて失礼にゃと思わにゃい?
お父さんには微妙な乙女心なんか判らにゃいのね。
ご主人はそれがお父さんだ、と笑うんにゃけど、あたちは納得がいかにゃい。
デリカシーがないと思うんにゃ。
と言うよりも、想像力の欠如、にゃのかしらん。
ご主人とお母さんはお父さんと違う世界で生きているみたいな時があるにゃ。
って、あたち達の考えていることが判るみたいにゃんだもの。
でもお父さんは違うんにゃ。
にゃから時々面倒くさいにゃ。
本当、困ったお父さんなんにゃよ。
でも、あたち達のこと、可愛がってくれるから、まだ許せるかにゃ。
にゃよにゃん。