にゃん。朔太郎にゃ。
僕にだって得意技があるんにゃよ。
それはね、お父さんからご飯のおこぼれを貰う時に、ちゃんと「んにゃんー」って言えることなんにゃよ。
お父さんにはそれが「ごはんー」って聞こえるんにゃって。
あとはね、お手、お代わり、両手。それから抱っこてっ手。
これだけ出来れば十分だと思わない?
でもね、おうちでは点数が辛いんだよ。
なにせ先輩猫のれおん君がとっても覚えの早いお利口さんだったものにゃから、どうしても比べられちゃうみたい。
お母さんの携帯からご主人に電話をかけた話にゃんか、伝説になっちゃっているし。
んで、姫にゃあは、逆に僕と比べられてるから、かなりおばかさんでも許されているみたい。
にゃんだか不公平だよね。
時々姫にゃあばかり贔屓されているようで、僕、イジケちゃうんにゃ。
そりゃあ、姫にゃあは小さくて軽くて抱き心地が良い、ってみんなにモテているにゃ。
僕は重たくて抱っこが嫌いな猫にゃから、「かわいくない」って言われるにゃあよ。
にゃんだか、僕だけ割に合わない気がするにゃ。
僕がいけないわけにゃないのに、にゃあ。